怠け者

自慢ではないが、私は事務能力が低い。かと言って、アーティスティックな能力が高いわけでもない。いつものことだが、確定申告のための書類の整理をしながら、一年間ほったらかしにしていた自分に呆れかえるのがこの時期である。また地域の子供たちの世話係として、これまた半年間ほったらかしにしていたノートを記入しながら、自分の怠惰さに驚く。決められたフォーマットに従って数字を記入するのは最も好まない仕事の一つだ。それが手書きの作業だと更に溜め息が多くなる。そしてふと気が付くと、事務作業をしている時は、怖くて険しい表情をしている自分がいる。ああ、いけない。こんな怖い顔は誰にも見せられない。それでなくても「顔がコワイ」と言われたことが何度かあるのだ。表情を緩めて、鉛筆を握り直す。

単調な仕事を楽しく出来ないものかと考え始め、数字の書き方に工夫を凝らしてみる。ゼロをまん丸に書いてみたり、長くしてみたり・・・ 知り合いの税理士事務所の方が書く数字は、ささっと書いたものでも、なんとなく「数字を書き慣れている」感じがして格好が良い。あんなふうに書けたら、会計の仕事も楽しいかもしれない、などと思ってしまう。また手書きでノートをつけていると、驚くほど漢字を忘れていることに気付く。ワープロを使って文章を書くのは大好きなのに、手書きとなると指は疲れ、間違った字はホワイトを使って直さなくてはいけないので、余計に表情が険しくなる。でもある程度慣れてくると、ノートの上に書き慣れた雰囲気が漂い始め、調子よく筆が進むと満更でもなくなる。これからは、ちょっとしたことを面倒がらずに、マメに作業しようと決意を新たにする。今年こそは事務作業を溜めないように・・・と考えながら、昨年も、一昨年も同じことを自分に誓ったことを思い出す。でも溜めこんだ仕事を終える度に、眉間のしわが深くなるのは避けたいところである。今年は、仕事を溜めない新しい自分がここにいる(と思う、たぶん、おそらく・・・・)。
by bake-cat | 2010-02-14 11:36 | どうでもいい話

ばけねこです. 美しい自然に囲まれた小さな町で細々と音楽活動をしています


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