久しぶり

久しぶりの更新。
季節は移り変わり、枯葉が寒そうに風に舞う光景を目にする。とは言え、ジャケットなしで歩けるような暖かい日もあったりで、まだ晩秋というには穏やかな日々が続いている。
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このところ、またしても不注意から腰を痛めてしまったり、風邪をひいたり、ということが続いた。友人と電話で話しながらふと気が付くと、あそこが痛い、ここが悪い、と体の不具合ばかり嘆く自分がいる。すっかり老人になってしまったような気分だが、友人とは大笑いをしながらも病院の情報交換や冷えや乾燥に対する対策を話し合って受話器を置いた。

12月下旬までは仕事や子供の行事でスケジュールが一杯だ。でももう抑えきれないほどワクワクしているのが、カルミニョーラとヴェニス・バロックオーケストラの演奏会。万障繰り合わせて、片道3時間の距離をかけて家族で出掛ける予定だ。地理的な条件でなかなか本当に聞きたい演奏会に出掛けることが難しいけれど、「少々無理をしてでも」というのが夫との合言葉になっている。
# by bake-cat | 2010-11-19 17:03 | 近況

遥かな友に

ラジオから流れてきた合唱曲を聞いて、あっと思った。そして、胸に熱いものが流れてきた。もうそれは条件反射的に・・・

遥か昔、若い音楽教師だった父は仲間たちと合唱団を作った。言葉を慈しみ、声を合わせることに、仲間と心を寄せ合って未来に向かって生きる思いを託したのかもしれない。自宅にはいつも合唱仲間が集い、彼らの歌声を聞きながら私は育ってきた。楽器を弾くよりもっと前からいつも耳にしていた合唱の調べは、私にとっての音楽的な原体験と言える。

ラジオから流れてきた曲は、合唱団が定期演奏会でいつも最後に歌っていた曲。タイトルが分からないので、調べてみると磯部俶作詞作曲の「遥かな友に」という歌であった。

静かな夜更けに いつもいつも
思い出すのは お前のこと
お休み 安らかに
たどれ 夢路
お休み 楽しく
今宵もまた

この曲を聞くと、まだ安心して託せる世界があったと信じていた幼い頃の自分に戻ることが出来る。そして、公演を聞いていた古い市民ホールの椅子の感触や、その時代の空気までもが鮮明に蘇るのは不思議な感覚だ。おそらく私の記憶の奥には、タイトルも分からずに眠っている合唱曲がたくさんあると思う。何かの機会にそれらの調べと偶然に再会し、古い記憶の糸を辿ることは格別の喜びだ。
# by bake-cat | 2010-10-30 08:07 | Music

フワフワ

最近まで日中は夏の余韻を残していたが、ここに来て急に日が短くなり、木の葉もうっすらと色づき始めた。猛暑と格闘した数か月だったが、今年の冬は寒いらしい。ジャケットなしで外出が出来るこの時期を惜しみたい気持ちだ。

f0166114_194392.jpgさて、今日は久しぶりに小さな子供服に囲まれて至福の時を過ごした。思えば、子供たちが幼い頃は足繁く子供服のお店に通って、可愛い子供服を買う楽しみがあった。でも子供が成長した今では、そんな楽しみもない。中学生の息子が興味を持っているのはサッカーシューズだけで、ファッションには全く興味なし。靴下が破れていても、Tシャツの裾がほころんでいても平気で、服は「何かを」着ていればいいらしい。しかし、今日は最近親戚に生まれた赤ちゃんへのプレゼントを買うため、久しぶりに可愛いディスプレーが施された子供服のお店へ出掛ける機会を得た。小さな店舗にはカラフルな子供服が溢れ、しばし我を忘れて可愛い洋服の観察となった。フワフワした柔らかい素材や、赤ちゃんの体型や動きを考慮されたデザインに感心することしきり。結局選んだのは、フワフワのジップ付きベストに薄手のセーター、それにダメージジーンズのような柄がプリントしてある柔らかいパンツ。薄いパープルとモスグリーンという生意気な色合いになったが、気に入ってもらえるかな?手にはフワフワモコモコの柔らかい感触がまだ残っている。
# by bake-cat | 2010-10-21 19:35 | 一休み

列車に乗った男

偶然見たフランス映画、「親密すぎるうちあけ話」がとても面白かったので、パトリス・ルコント監督による他の作品も見たくなった。まず借りてきたのが「列車に乗った男」。映画が始まって、あっ!と思った。かなり以前に見たことのある映画だ。こんなに素晴らしい映画を何故忘れていたのかしらと思いながら、今回はじっくりと細部まで味わいながら堪能した。

主人公の初老の男性は、文学の教師として堅実な人生を歩みながら、果たせなかった夢や生きることの出来なかった違う人生を心に描きながら古い屋敷で一人暮らしをしている。そこに現れるのが、銀行強盗をするために町にやってきた拳銃を持ったイカツイ男。全く違った世界に住む2人の男の人生が交差する話を描いた作品だが、「親密すぎるうちあけ話」もやはり似たような設定だ(こちらは男と女だけれど)。どちらの作品も登場人物は少ないが一人一人が際立っている。そして小さなエピソードも味わいがあり、物語の本筋に有機的に絡み合っていて作品を面白くさせている。

主人公の台詞も一言一言が極めて印象的だ。
「人間には2種類いる。予備の歯ブラシを常備する人間と、足りなくなったら買いに走る行動的な人間だ。」
どうやら主人公は歯ブラシも髭そりも3組常備しているらしい。常備する人間は行動派に憧れ、行動派は常備することが出来ない。人間はいつも自分にないものに憧れ、そして諦める。でも、何かの偶然で違う人生に触れる機会があると、自分の中に埃をかぶりながら溜まっている欲求や憧れに改めて向き合い、それらの強さに驚いてしまう。

ルコントの作品には絶望の代わりに、人間や人生に対する甘すぎない愛情があり、人間を丸ごと包んでしまうユーモアもある。そこが魅力なのかもしれない。今年の秋はこっそりルコントの映画を見ることを楽しみたい。
さて次は何を見ようか?
# by bake-cat | 2010-10-09 13:10 | 思考の散策

谷間の町

f0166114_15314388.jpg中秋の名月だった昨日は残念ながら雨。今日も全国的に雨が降っているらしい。

さて、我が家には常に「心のオアシス」と呼ぶべき場所がある。以前は神戸がオアシスだった。幼い子供たちを車の後ろに乗せて、よく出掛けたものだ。特に目的がある訳ではない。食事をしたり、人混みの中を歩いたりするだけだが、日常とは違った空気を吸うだけで、ずいぶんと気分転換が出来た。

最近のオアシスは何故か隣町。神戸に行くだけの時間もお小遣いもないので、車で県境のあたりをドライブすることが唯一の楽しみになってしまった。息子はもう一緒には来ない。この辺りは横溝正史の有名な小説の舞台にもなった地域だが、ふだんは人も少なく、時間が止まってしまったかのように静かだ。谷が変われば景色も空気も変わる。地元で採れた新鮮な野菜を買うのも楽しみの一つになっている。

さて、ひっそりと息づいているような小さなこの街だが、最近「ご当地グルメ大会」で上位入賞して以来、急に脚光を浴び、全国区になってしまった。休日には他県からの車が大勢詰めかけ賑わっている。一過性のブームに終わらず、これが町おこしのきっかけになればいいな、と陰ながら応援する私。と言っても私が住んでいる町は人口も減少し、何を武器に生き残ろうとしているのかは不明だけれど。トーテムポールのように見えるが、これはこの地域に住む妖怪らしい。妖怪君も、急に増えた観光客に写真を撮られて、少しはにかんでいるように見えた。
# by bake-cat | 2010-09-23 16:40 | ちょっとしたこと

水平線

f0166114_18423524.jpgテレビでメキシコを旅する番組を観た。「マヤ文明」が栄えたメキシコ湾に面した街だが、どこの景色をとっても、山がない。山や谷に囲まれた町に住む私にとって、「山が見えない」というのは不思議で新鮮な景色だ。地平線なるものを見たこともない(たぶん)。でも水平線なら、ご覧の通り。自宅から30分も車を走らせれば、こういう景色に出会うことが出来る。今日は3連休の初日で車も多く、海ではサーフィンや釣りを楽しむ姿も見えた。友人が「まるでイジメのよう」と称した暑さが徐々に遠のき、脳細胞も元気を取り戻してきた。10月からまた少し忙しくなるけれど、美しい秋を大切に過ごしたい。時間の奴隷にならないように・・・・
# by bake-cat | 2010-09-18 19:24 | 近況

秋初日

涼しい。

この一言を言える日をずっと待っていたような気がする。朝、窓を開けると、日課のようにしつこく押し寄せてきていた巨大湿気の塊が消え、今日は爽やかな風がそよそよと流れてきた。本番を一つ終え、今週は秋に向けてのギアチェンジの時間に充てたいと考えている。それにしても風で揺れる葉音を聞くのは何とも言えず心地良い。
# by bake-cat | 2010-09-14 11:29 | ひとりごと

山葵な話

知人に生わさびを安く売っているお店を教えてもらった。時折車で通る道沿いにあって、以前から気にはなっていたのだが、その一角にある倉庫のような建物。生のわさびが何本も無造作に袋に入れられていて500円という安さで売られていた。「こんなに安く売っていただいていいんですか?」と聞くと、「構わないよ。たくさん採れるから・・・」と奥から出てきたおじいさんが手早く袋に入れてくれた。

わさびと言えば、お刺身用に購入するチューブタイプに慣れ過ぎてしまっている。ごく稀に生のわさびをスーパーで見かけても、やはり高価でなかなか思いきれない。今回はこんなに沢山手に入り、見慣れない客人が我が家の冷蔵庫に鎮座しているような感じだ。それにしてもおろしたてのわさびの清々しくもツーンとした香りと辛さは病みつきになる。お刺身はもちろん、焼いた肉や魚と一緒に、またいつもは生姜を添える冷や奴も、わさびをドカンと乗せて食べてみた。これがまた素晴らしくいける味だ。

暑い夏でも食欲が増し、同時にお腹の中もキレイに殺菌してくれそうな強い味方に出会うことが出来た。次は瓶詰めにされ、お店の冷蔵庫に生真面目に並んでいたわさび漬けも買いに行きたい。
# by bake-cat | 2010-09-08 22:32 | 美味しい話

更新

ブログが更新されないので、病気?腰痛?と友人に心配のお言葉をいただきました。
私、元気です!
ブログを更新出来なかった理由は・・・・・パソコン部屋のエアコンが壊れているから。
パソコン部屋は西に向いていて、風も入らず、熱気で夜になっても人が入れる温度ではありません。

プロローグ 亜熱帯ジェット気流
主題     朝日が昇る
展開部    エアコンのない部屋で熱気を貯蓄
再現部    差すような西日で熱気を踊らせる
コーダ    風のないサウナ風呂が完成

本当に暑くて思考能力が落ちています。
先日早朝に車を走らせたところ、朝の8時で32度でした.
夜になっても涼しくはなりません。

それでも読んで下さっている皆様に感謝!
涼しくなったら、きちんとした記事を書きたいです。

それにしても暑い!
残暑という言葉が虚しいほどに・・・・
# by bake-cat | 2010-09-05 00:15 | どうでもいい話

期待

どこで、誰に会っても、決まって「暑いですね」と挨拶するのが日課になってしまった。それでも連日の猛暑で乾ききったかのように見える地表が、久しぶりの夕立ちでさっぱりと顔を洗ったかのようだ。8月はブログをまめに更新しようと計画していたが、サウナのように暑いこの部屋ではそれも叶わなかった。

さて、夏休み最終日の息子だが、当然宿題の追い込みで忙しい。友人と共同での自由研究を仕上げ、漢字や問題集と格闘している。今夜は雑巾を2枚縫うのが最後の仕事になりそうだ。始業式には必ず雑巾を持参しなくてはいけないが、最近は自分で縫うようになったので、有難い。

明日から私にも静かな時間が訪れそうだ。
# by bake-cat | 2010-08-24 21:34 | 近況

夏休み

f0166114_22302582.jpgいつもは静かなこの町も、お盆を利用して帰省する人達で混雑している。他県ナンバーの車を見かけることも多い。都会で働く人たちはここののどかな自然と美味しい食事で疲れを癒すことだろう。一方、私達は帰省なし、旅行なしで家に閉じこもって過している。この暑さと各地での混雑具合を想像すると、動くこともついつい億劫になってしまう。それでも娘が帰省し、いつもより賑やかになった。彼女のリクエストはお刺身とブリ照り。美味しい魚に舌鼓を打ち、喜ぶ彼女を見ながら、自分の学生時代を思い出したりしている。

写真は久しぶりに行った県境の町で撮ったもの。道の駅はやはり多くの帰省客や観光客で賑わっていたが、店の裏には見事なひまわり畑が拡がっていた。何度も来たことのある場所なのだが、このひまわり畑には何故か今まで気が付かなかった。沢山のひまわりを見ると、どうしても昔見た映画「ひまわり」を思い出してしまう。美しく悲しい映画の印象が強く、ひまわりの花はあまり好きになれなかったのだが、ここのひまわり達は、多くの来客を歓迎しているかのようだった。
# by bake-cat | 2010-08-15 23:26 | 近況

良い日

たった一枚のはがきを書くのにこんなに時間が経ってしまった。正確に言うと、書くことが遅いのではなく、書き始めるまでにとても時間がかかってしまうのだ。元来、筆不精の上に、怠慢さに歯止めがかからない時がある。これがメールだと、何の抵抗もなく、直ぐに書くことが出来る。贈り物をして下さる知人や、パソコンを持たない年長者への挨拶などは、もっと速やかに行いたいものだ。今日は気になっていたハガキを出して、少し気持ちが晴れた。

初めて3D映画を観た。息子の付き合いで観た「トイ・ストーリー3」だったが、素晴らしい作品だった。登場人物の生き生きした動きや、個性的なキャラクターも見事だったし、内容も心にぐっと沁み入るものだった。年代を超えて楽しめる作品だと思う。この映画を見ながら、大人であれば誰でも、そういえば・・・と思い起こしたり、記憶を辿ったりすることがあるかもしれない。
# by bake-cat | 2010-08-06 22:37 | ひとりごと