怪しい研究会~マチネ
2008年 10月 25日
朝、11時半、いつものカフェがオープンと同時に待ち合わせをする。古い銀行を改築した建物なのでがっしりしたコンクリート造りで、吹き抜けに開放感があり、インテリアにも心憎い演出がされている。神戸にも同じように、以前銀行だった建物をカフェバーとして使っている素敵な店があるが、最近の流行なのであろうか。この店は窓が小さく、自然光があまり入らないので、午前中でも怪しい雰囲気をかもし出している。
ランチを食べながら、テキーラさんは赤ワインを、私は運転があるのでほんの少しだけビールを飲みながら、様々な話題で盛り上がった。ランチを食べながらお酒を飲むというフランスのスタイルが実に羨ましい。ランチを楽しむ女性や主婦は多いが、平日の昼間から酒を飲みながら食事をする姿はほとんど見かけない。地方では公共の乗り物があまりなく、自動車なしの生活は厳しい。そんなところにも原因があるのかもしれない。
テキーラさんはもともと娘のピアノの先生であった。今でも私は彼女のことを「テキーラ先生」と敬称をつけて敬意を払っている(?) また、偶然にもテキーラさんの娘さんと私の娘は同じ歳で、小学生の頃は連弾でコンクールにも出た仲でもある。
人の縁とは不思議なものである。13年前、私にテキーラさんを紹介してくれた人物が、実は大変な悪玉で、数年後に私達は大変なトラブルに巻き込まれたのである。人の嫉妬心や自己顕示欲とは恐ろしいものであることを知った。そして誰の心の中にでも潜むこの嫉妬心と如何につき合うかが、その人の人間力であることも学んだ。
以前の研究会は子育ての話が多かったが、子供達も大きくなり、もっぱら自分達の今後のことを話し合うことが多くなった。人生の折り返し地点を過ぎ、これからの時間を如何に過ごすのか、家族や年老いてきた親のこと、仕事のこと、自分達の楽しみや旅行の話、地域の問題等、話題は尽きない。もちろん結論付けれるものは一つとない。しかしこういう一見無駄な時間を共有することで、新たな発見があったり、心のなかに気持ちの良い風を吹かせることが出来るのである。
次回の研究会はいつになるのだろうか。いつもテキーラさんと別れるときには一抹の寂しさを覚えるが、力強いテキーラさんからエネルギーをもらって帰路についた。
by bake-cat
| 2008-10-25 21:57
| 一休み