久々に・・・

半年以上もブログを放置してしまいました。
その間、個人的に色々なことがありました。そして途中で書いた文章があまりに暗かったため、アップするのをためらっているうちに時間が過ぎてしまいました。ブログを止めるつもりはなく、少しずつでもまた書けたらいいなと思っています。気長にお付き合い下さったら幸いです。皆様のブログにもまた参加させて下さいね。ブログを再スタートされた方は教えていただけたら嬉しいです。
# by bake-cat | 2012-11-30 22:29 | ちょっとしたこと

ライプチヒからの贈り物

新聞を読んでいたら、今年は春一番が来ないまま春分の日を迎えたという記事が目に留まった。日陰にいつまでもひっそり残っていた雪も姿を消し、春を待ちわびる気持ちが抑えられない。冬の間、雪を被って凍えていたプランターの植物も赤い小さな蕾をつけている。一斉に芽吹く時が待ち遠しい。

例年、2月3月は一年で一番時間的に余裕のある時期だ。この時期を充実させることが、その後の生活に影響するのだが、いつもあっという間に過ぎていってしまう。4月の新学期を前に、残りの日々を何とか心豊かに過ごしたいものだ。

毎年、ここでは聴けない演奏会を県外に求めて出かけるのを楽しみにしている。年に1~2回のペースだが、余裕が出来たら、もっと頻繁に出かけられるようになりたい。そして先日、長年の夢だったゲヴァントハウス管弦楽団の演奏を友人と一緒に聞くことが出来た。今回は800年の歴史をもち、バッハがカントール(音楽監督)を務めた聖トーマス教会合唱団と共に「マタイ受難曲」という豪華なプログラムだった。

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3週間経った今でも、その感動が薄れることなく、まだ心が震えている。本当に素晴らしい演奏だった。マタイをライブで聴いたのはたぶん初めてだったと思う。数曲だけ伴奏したことがあるが、あとはもっぱらCDで聴いてきただけに、世界一言われるサントリーホールの素晴らしい音響も手伝って、3時間、どっぷりとバッハの世界に引き込まれることとなった。オーケストラは小編成で、左右二つのグループに分かれていた。左のオーケストラにはオルガンが、そして中央にはチェンバロとビオラ・ダ・ガンバ、そしてその後には木管楽器が一列に取り囲み、更にその後に合唱団がやはり左右二つのグループに分かれていた。

3時間に及ぶ宗教曲ということで重厚な演奏を想像していた。確かに深い厚みと拡がりのある演奏だったが、決して重い演奏ではなかった。そして特筆すべきはその音の美しさ。決して派手さはなかったが、柔らかく包み込むような音色が自在に天と地を縦横に駆け巡る。重い内容をやや速めのテンポで、淡々とそして艶やかに語りつくしてくれた。200年以上の歴史を持ち、マタイを初演したオーケストラでもある。伝統という言葉が頭を過る。

合唱団は8歳~18歳までの少年達で構成されていた。寄宿舎生活を送りながら、週末は教会でミサ曲等を歌っているらしい。幼いあどけない少年達だが、その歌声の美しさと世界観は驚くべきものだった。天使の歌声という型通りの表現は全く当てはまらない。ライプチヒ在住の知人によると、指揮者のゲオルグ・クリストフ・ビラーが大変きめの細かい素晴らしい指導をしているらしい。内容が重いだけに、この子供たちがどういう気持ちで歌ってるのか不思議な気持ちにもなった。実際、3時間の舞台は子供には座っているだけでも大変に違いない。隣の子とヒソヒソおしゃべりしたり、楽譜をごそごそ動かしたり、途中で席を立っていなくなった子もいた(トイレ?お腹が痛い?)。 ところが出番になると、立ち上がって一瞬にして豹変・・・迫力のある4声フーガを見事に歌い上げ、消えるような極上のピアニッシモを美しく響かせる。その集中力に脱帽。

ソリストの福音史家、マルティン・ペッツォルトは懐の深い語部に徹し、印象深かった。
それと心に焼きついているのがヴィオラ・ダ・ガンバ。古楽器アンサンブルで時々登場するが、生でソロを聴いたのはおそらく初めて。友人によると、この楽器は音程を取るのが難しいらしいが、実に格調高い演奏で、古楽器とは思えないほどの力強さは圧巻だった。

キリスト教にも聖書にも明るくない私だが、日本語訳が流れていたので有り難かった。次回はもっと勉強してから聞きに行きたいものだ。しかし裏切りや愚かな民衆、罪、恐れなど、そのまま形を変えても今の時代にもそのまま当てはまることばかり。そのやり切れない世界だが、その中に常に光を感じることが出来たのは、やはりバッハの偉大な音楽の成せる業かもしれない。

さて、指揮者のビラーさんによると、今回は合唱団設立800年という記念演奏会であったが、同時に震災以来外国の演奏家が相次ぎ公演をキャンセルする中、是非とも日本との友情のために来日したいと強く願ったらしい。そのため合唱団の子供たちの保護者全員に承諾をとったとか。生の演奏は常に一期一会。この出会いに感謝したい。
# by bake-cat | 2012-03-23 11:00 | Music

雪の降る日は・・・

大雪警報が発令され、学校が休みになることを期待していた息子だが、待てども待てども連絡はなく、大きな溜息をつきながらの登校となった。それでもさすがに部活動は中止になったらしく、学校から最終下校時間のお知らせメールが届いた。

今日は午前、午後と2回雪かきをしたが、腰痛さえ再発しなければ、万年運動不足の私には良い運動になる。それに今日の雪はいつもより軽めのパウダー状態なのが有難い。昨年は湿った雪が幾重にも地面に張り付き、それが氷の山のようになってしまい、結局斧で叩き割るという騒ぎになったが、今年はまだそこまで事態は悪化していない。「雪かきと雑用は溜めない」をモットーしているが、当然いつも溜め続ける私なだけに要注意である。

さて、FMラジオが入らない家に住み始めてから20年近く経ったが、時代の進化に伴って私の不平不満にも終止符が打たれることとなった。ラジオ電波はやはり届かないが、インターネットの発達でウェブラジオが聞ける時代が来たから。今気に入っているのはサンフランシスコのクラシックチャンネルで、雪の降る日は自宅でパーソナリティーの楽しい話と共に、数々の名曲を楽しんでいる。
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# by bake-cat | 2012-02-02 15:58 | 近況

謹賀新年2012

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
何の変哲もない日常を時折書き留めるこのブログですが、何と5年目に突入しました。もう少しマメに更新とはいつも言ってることですが、今年もマイペースで進めたらと思います。よろしかったら時折覗いてやって下さい。
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元旦に帰宅した娘を交えて、いつもながらの我家のお正月だった。
テレビで流れる除夜の鐘を聞きながら元旦を迎えたが、新年早々ワイングラスを割ってしまった。ニヤリと笑いながら「ドンマイ」と言う息子。元旦の初仕事は割れたグラスを片付けるという情けないことになってしまった。その2日後には今度はお気に入りのマグカップまで割ってしまい、そそっかしさは健在のようだ。2日には家族揃っていつもの神社に初詣となったが、ここでもおみくじが「品切れ」というハプニングがあった。隠れ家のようなこの神社はいつものように閑散としていて、何かの理由で大勢の参拝客が一気に訪れたとも考えにくい。「神様に頼るなということだろう」という結論に達したのだが。どんな一年が待っているのだろうか。

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# by bake-cat | 2012-01-13 19:41 | ちょっとしたこと

大晦日2011

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大晦日・・・残すところ6時間になって、やっとPCの前に座ることが出来た。

前回銀杏の写真をアップした後に雪が降り、本格的な冬がやってきた。今年はいつになくゆったりした一年だったが、そのツケが回ったように12月は忙しく、あっという間に最後になってしまった。そして昨日は久しぶりに長い時間台所に立ってお正月の料理をあれこれ作ってみた。この所、手の込んだ料理を作れなかった罪滅ぼしのためかもしれない。モチベーションを上げるために新しい料理の本も買った。

煮物がコトコト音を立て、なます用の酢のツーンとした匂いが台所中に広がる。ふと、昔読んだ新聞の投稿記事を思い出した。スイスに住んでいる日本人女性が投稿したものだったが、その人はスイス人と結婚した妊婦さんだった。つわりが酷く、何も食べられない日々の辛さが綴ってあった。そして日本から母親が来て、台所に立ってコトコト音を立てながら懐かしい日本食を作ってくれている夢を見たらしい。スイス人の夫はすき焼や豚カツなら作ってあげるよと言ってくれるが、その女性が食べたかったのは、細く細く切った大根のなますだった。同じヨーロッパでもパリのような大都会なら何でも手に入るが、スイスの小さな町には日本食の気の利いた店もない、と悲しそうに嘆いていた。とても印象に残った記事だったが、あれから20年以上が経った。記事の女性は今でもスイスに住んでいるのだろうか。


最後になりましたが、なかなか更新出来ないこのページを訪問して下さる皆さん、いつもありがとうございます。良いお年をお迎え下さい。

f0166114_18425913.jpg噺家でもないのに、座布団6枚とは・・・・
# by bake-cat | 2011-12-31 18:50 | 近況

12月

f0166114_23585316.jpg職場にある大きなイチョウの木はこの前までたくさんの葉をつけていたが、今は落ち葉がまるで絨毯のようになっている。

夫のアメリカ出張に息子が同行したので、20年ぶりに1週間一人暮らしをした。とはいえ、2人が出発した夜にナイトショーで映画を観に行ったくらいで、あとはひたすら仕事に追われる日々だった。

明日には2人が帰宅するが、息子がどんな顔で戻ってくるのか楽しみだ。
# by bake-cat | 2011-12-09 00:11 | 片付け

お気に入り

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以前から好きな陶芸家の窯元に久しぶりにお邪魔した。職場から車で20分ほどだろうか・・・2年前に引っ越したという新しい工房を探してウロウロしたが、小高い丘の中腹にオレンジ色の素敵な建物が見えてきた。車を止め、工房とご自宅のある建物に通じる坂を上った。周りを大自然に囲まれた素晴らしい環境に心が躍る。大地のエネルギーを存分に吸収しながら創作活動を続けておられるのだろう。本当に心が洗われるような環境と空間。

中では窯出しを終えたばかりの陶器がたくさん並んだお部屋とアトリエを見せていただいた。美しく謙虚なカップや中皿たち、そして大胆な大皿、モダンな酒器や洒落た花器など。迷いながらもこの日は渋い色合いの中皿を2枚購入した。その後は奥様が入れてくださったお抹茶と和菓子を奥の和室でいただいた。本当に心が癒される時間だった。

この2枚のお皿は暫く我が家のダイニングテーブルの上で展示状態だったが、日常使いとして活躍し始めた。右のやや光沢のあるお皿は友人からいただいた「黒豆の枝豆」がとても映える。そして左の渋いお皿はどーんと麻婆丼をよそって豪快に食べてみた。

お気に入りのお皿は見る楽しみ、手にとって感触を味わう楽しみ、そして使う楽しみがブレンドされている。
# by bake-cat | 2011-10-31 13:01 | 発見

よろしく!

f0166114_19165663.jpg新しい家族を紹介します。期間限定ではありますが、我が家の一員となりました。9月で1歳になった男の子で、名前は「がんも」と言います。

最初の飼い主は娘の友人。ところがこの友人に猫アレルギーが発症。その後、娘が預かったのだが、居候のはずがそのまま娘の同居人になり、この度お正月まで我が家で預かることになりました。「お正月までよろしく」と言い残して娘は東京に帰ったけれど、本当に引き取りに来るかは極めて怪しいと睨んでいる。

以前飼っていた黒猫はプライドが高く、野良猫だったこともあり警戒心が強かったが、この子は本当に人懐っこい。

実は私も猫アレルギーがあるので本当は飼ってはいけないのだけれど・・・・がんもが楽しい風を我が家に運んでくれ、緊張をほぐしてくれています。これも不思議な縁です。
# by bake-cat | 2011-10-24 19:37 | 近況

太陽のような人

四半世紀を経て再会した友人は、太陽のように力強くて明るい人だった。若き日、共に学んだ友人が如何に有難く特別な存在かを再確認する3日間だった。会った瞬間に流れた月日は消え、まるで昨日まで一緒にいたかのように話が止まらなくなる。

彼女は大学時代の友人だ。日本に留学する次男を伴っての初来日となった。彼女の夫君も私の親しい友人だが、彼はやはり日本に留学する長男を伴って2年前に会いに来てくれた。2人の息子が次々と日本に留学することも偶然だが、日本の中でも交通の便が悪く人里離れたこの小さな町まで会いに来てくれたことに感謝の念が堪えない。

チェリストの彼女は指揮者の夫と共にカナダ西部の町に住んでいる。大変な時期はあったと思うが、その賢明さや強さで一つ一つクリアしてきたのだろう。そして周りの人たちを温かく包みながら照らす彼女は、昔のイメージより一層明るく大きな存在になっていた。私たち家族もその光に包まれ、楽しい時間を過ごすことが出来た。彼女は周りの人たちを幸せにする存在だね、と夫と話したが、大きな足跡を私たちに残して帰国した。次回はカナダで、と約束したのだが・・・
# by bake-cat | 2011-10-22 11:47 | 近況

10月

前回、9月というタイトルで久々に更新したと思ったら、はや10月。
時間も季節も急ピッチで流れていき、私の更新だけが取り残されている。

ブログでも実生活でも小さな出会いと別れを繰り返していると感じることが多い。出会いが新しい道を展開し、別れがまた新しい世界を広げてくれたり、または思わぬ袋小路に迷う羽目になることもある。でも、何事も平たく押し広げず、小さくてもそういうデコボコをなぞりながら日々を過ごしたいと考えたりもする。明日はカナダ人の古い友人と再会する。学生時代を共に過ごした仲間は既に遠い世界の住人だけれど、過去と現在がいくつかの偶然の積み重ねで接点をもつことがある。不思議な感覚だ。


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小さなネズミのチョコレート・・・・
so cute!
# by bake-cat | 2011-10-06 22:54 | ひとりごと

9月

9月の声を聞くと、今年もいよいよ後半戦に入ったと身が少しだけ引き締まる。

今年の夏は、というより今年の夏もと言った方が正しいが、旅行なし、行楽地なしであっという間に終わってしまった。お盆も息子のサッカーの練習が休みなく続いたので、郷里に帰ることも出来なかったし・・・・というのはいつもの虚しい言い訳か。息子に夫と2人で「一日だけ練習を休んでどこかへ行こうよ」と何度か誘ってみたが、「僕は練習、休まないよ。2人でどこかへ行っておいでよ」と寂しい返答が帰ってくるだけ。彼の意志は案外強い。娘も帰省しなかったし、子供たちがジワジワ巣立ち始めていることを感じるこの頃だ。そこで息子の言葉に甘えて?夫と2人で出かけたのは美術館。帰りに大型ショッピングセンターに立ち寄る、という地味な内容だったが。

それでもちょこちょこと楽しいこともあった。お料理上手な友人の家でご馳走になったり、サッカー仲間とバーベキューをしたり、はたまたブログ友人とお食事をしたり。サッカーJ2の試合も見に行ったし、飲み会にも出席。こうして書き出してみると楽しい夏だったことが伺える。

例年、秋から年末に向かって時間は更にスピードアップして、怒涛のごとく流れていく。もう少し、瞬間瞬間を捉えながら、味わって過ごしたいものだ。古いカナダの友人と再会する予定もあるし、猛暑のために中断していた片付けも再開したい(あ、また地味な楽しみだ!)
# by bake-cat | 2011-09-09 14:42 | ひとりごと

道具

前回に引き続いて古い動画を紹介したい。
ピアノを弾いているあどけない少年は、現在フランスを中心に世界で活躍しているブルガリア人ピアニスト、エミール・ナウモフ(Emile Naoumoff)。そして指導者は晩年のナディア・ブーランジェという大変貴重な映像だ。





多くの偉大な演奏家を世に送り出したブーランジェだが、彼女は教師の役割は唯一「道具を操れるようにしてあげること」と言っている(ナディア ブーランジェとの対話 音楽の友社より)
この場合の道具とは語法とでも言えるものだろうか。楽譜の中の点と線を繋ぎ合わせている規則、文法を知識として伝え、同時にそれを指と耳で確認させる。そこに教師の気分や偏りすぎた情緒を入れたりはしない。そんな教授の一端がこの画像や上記の本から伺うことが出来る。

さて、このナウモフ少年だが、後年、同じ曲(モーツァルト 幻想曲)を弾いている音源がある。


# by bake-cat | 2011-08-16 11:47 | Music